2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
樋口鳳香の描く墨美神(スミビシン)は、様々な水墨画の技法で表現します。 今日は水墨画の基本中である「三墨法(調墨)」の話を少し。 筆と墨で表現する水墨画には「にじみ」「かすれ」など ほかの画材では効果的に表現できない特徴があります。 水墨画の基本…
2018年は、明治維新から150年。 西洋の「美術」という観念による日本伝統の仕分けがされたのが150年前。 それまでの日本には「美術」という観念はなかったのです。 現代に至る日本美術の基盤を作ったと言われているのが、 お雇い外国人であったアーネスト・…
鳳香が所属する団体のひとつ『現代水墨画協会』 協会が開催する『現水展』にて 昨年10月の東京都美術館での水墨ueenのパフォーマンスは記憶に新しいところだと思います。 協会が開催する展覧会は『春季展』と秋の『現水本展』の年に2回です。 ちょうど今【20…
創作において、言葉は大きな位置を占める。 人が発した言葉、本の中の言葉、音楽の言葉 たったひとことが、想像もしない広がりを見せてくれることがある。 そう考える表現者は多くいるのだろうし、 それを起爆剤として自分の中でイメージが膨らんでいく過程…
昨年『第5回森三郎童話賞』で受賞した作品は 以下のリンク先、刈谷市中央図書館のホームページで全文お読みいただけます。 https://www.city.kariya.lg.jp/chuotosyokan/morisaburosyo/index.html 画像は2017年11月5日の『第5回森三郎童話賞』表彰式の一場面…
2018年、最初の水墨画団体展のご案内です。 このたび樋口鳳香は、巴人賞を受賞いたしました。 (画家、岩崎巴人の業績を記念して創設された賞です) 皆さまの励ましを、常々ありがたく思っております。 3月、ぜひ多くの方と国立新美術館でお会いできますよう…
ゆらぎのある絵が好きだな、と思う。 ゆらぎを表現したい。と思う。 動かないでそこに在り続けるものはない。 この世にある全てのものが動いている。 息づいていたり、息づくものの波動を受けたり、光によってゆらいだり。 どんなに巨大な岩も長い年月を経て…
鳳香は水墨画家ですが、小説も書いています。 2015年ちよだ文学賞の千代田賞の受賞をきっかけに 昔から文章を書くのは単純に好きだし、 可能性の扉の隙間から少しでも光が差しているのなら その先に見たことのない黄金の地があるなら、その景色が見たいし、 …
墨美神(スミビシン)は墨と水を使った水墨画なので、 基本的に墨が浸透しやすい和紙を使います。 ただ和紙もたくさんの種類があり、同じ種類、同じ産地、同じ原料でも、 その年の気候や、ちょっとした原料の配分の違いなどによって違いが出てきます。 その変…
昨年12月に東京都美術館で開催された 『第50回 全日本水墨画秀作展 掛軸展』で展示された作品が集録された作品集は刊行され、 ネット書店はもちろん、全国の書店でお求めいただけます。 樋口鳳香の出展作品も掲載されています。 【水墨画の展開 掛軸篇 第6…
「DOMANI・明日展PLUS」関連講座の 『書物/アートという装置、読書という体験』 を聴講しに日比谷図書文化館に伺ってきました。 ・藤本由紀夫 ・折笠良 ・蓮沼昌宏 の3名の作家と、司会進行の林洋子さんがご登壇。 作家は各々作品のプレゼンテーションと、 …
今日は少し筆のこと。 私は墨美神を描くときに面相筆を一切使いません。 細かい目元、まつげなども穂先30mm以上の筆で書きます。 墨の含みが良く、手が動くまま一気に描ききれるのが気に入っています。 寸松庵のこのくらいの骨書きであれば、 墨を付け足すこ…
以前「ロベール・ドアノーの写真と朗読でつづる自伝的試み」という講演会があり、 写真家ドアノーの作品をたくさん見てきました。 モノクロ写真の印象がつよいドアノーですが、 時代が移ってカラーの写真も登場します。 しかしカラーの写真がスクリーンに映…
大掃除のとき棚の奥から出てきた本。 須賀敦子を懐かしむ人の文章から なぜかサン=テグジュペリにスライドしてしまった。 「大切なのは、どこかを指して行くことなので、到着することではないのだ、というのも、死、以外に到着というものはあり得ないのだか…
吉祥果。いっしょに食べる? (吉祥果 : Kissyoka is a pomegranate, it is said to bring good luck in Japan.) This is drawn with Japanese Sumi ink A happy new year! from Tokyo Japan! Japanese Sumie artist HOCA