色をそぎ落として墨だけで表現される水墨画は
僧侶はもとより武士たちの間では精神性を重んじるとして伝承されてきました。
将軍の謁見の間に続く襖絵は、極彩色の間から、次第に色をそぎ落とし、
将軍の待つ、最後の部屋は水墨画の襖絵であったそうです。
松林図に代表されるように、水墨画に見られる空白の美学は日本独自のものがあり、
すべてを精緻に表現しつくさないことによって、そこにないものを想起させる。
それが精神性につながるのではないかと思います。
さて。
本日17日から、現代水墨画協会の春の同人展である『現水春季展』が開催されます。
水墨画の現代的表現を創生する「現水展」は日本でトップクラスのクオリティの高い画展です。
主催の「現代水墨画協会」は全国規模の水墨画団体で、今年57年目を迎える歴史ある会です。
10月の東京都美術館での本展に比較すると小品になりますが、手応えのある展示になっております。
女性水墨画家グループ『墨恋(すみれ)組』もお待ちしております。
どうぞご期待ください!
【2018現水春季展】
〈入場無料〉
会期:4/17(火)~4/22(日)10:00~18:00(21日22日は17時閉館)
会場:北とぴあB1展示ホール (王子駅直結)
※一般公募となる10月開催【第57回 現水展】の募集要項は、春季展の受付にてお申し出ください。