明治維新の頃、お雇い外国人であったアーネスト・フェノロサによって、
それまでの日本にはなかった「美術」という観念が加わりました。
フェノロサの助手となって現代に至る日本美術の基盤を構築した人物として知られるのが、芸
大の設立に貢献した美術評論家である岡倉天心。
フェノロサは幕府御用達の狩野派を中心とした日本画の優秀性を説きました。
狩野派を推すフェノロサの指導の元、現代でいういわゆる美術界から、
さっと熱が引くように消えていったのが、池大雅や与謝蕪村などの文人画・水墨画で、
その流れが今の美術界の基盤となっています。
しかしその評価は外国人の作ったものであり、
文人画・水墨画は日本人の情緒に馴染む、
エモーショナルの原点として存在していたのではないでしょうか。
さて。長き低迷の時を経て
『文人画・水墨画ルネッサンス』そろそろ幕開けとなるでしょうか。
画像は岩崎巴人の『赤富士』(秀作社出版『墨と彩の輝き2014』より)
来月12月13日から東京都美術館で開催される
全国水墨美術協会主催の『秀作展・掛軸展』が、第50回記念展を迎え、
さまざまな記念展イベントをご用意しています。
ぜひ多くのみなさまのお越しをお待ちしております。
鳳香は新美術新聞に掲載された墨美神の眷属を全紙に描きました。
どうぞご期待くださいませ。
【第50回 全日本水墨画秀作展(掛軸展)】
会期:2017年12/13(水)~12/20(水)
会場:東京都美術館
主催:全国水墨画美術協会
後援:外務省・文化庁・東京都・秀作社出版・北海道新聞社・河北新聞社・秋田魁新報社・茨城新聞社・東京新聞・埼玉新聞社・神奈川新聞社・信濃毎日新聞社・静岡新聞社・静岡放送・伊勢新聞社・京都新聞・神戸新聞社・山陽新聞社・中国新聞社・山陰中央新報社・西日本新聞社・美術新聞社・南画院・岩崎書店・金の星社・秀作社出版・高橋書店・東京書籍・法蔵館・八木書店・墨運堂・京橋エージェンシー・富士リブロ(順不同)
内容:協会主催の展覧会は年に3回。春の国立新美術館、夏の京都、秋は東京都美術館。都度、秀作社出版より作品集が出版され、全国の書店で販売されます。
出品種目:水墨画・掛軸
鳳香の作品:全紙掛け軸の墨美神を1点出展します。度肝を抜くモチーフ。刺激的な作品になっています。
第50回秀作展記念行事『水墨画シンポジウム』
会場:東京都美術館大講堂ロビー階
日時:2017年12/19(火)13:45~16:30
※お申込みが必要です。参加費ともに秀作社出版までお問い合わせください。
第50回秀作展記念行事『水墨画席画:デモンストレーション』
会場:東京都美術館・秀作展会場内
1)鈴木昇岳先生 ☆12/13(水)11:00~12:00
2)王子江先生 ☆12/14(木)14:00~15:00
3)星野栄華先生 ☆12/15(金)14:00~15:00
4)陳允陸先生 ☆12/16(土)11:00~12:00
5)田中悳吾先生 ☆12/16(土)14:00~15:00
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