この頃、室町時代~江戸時代の絵師と対話しています。
つまり、模写をしています。
しっかり書くものではなく、1日の終わりや息抜きに描く程度ですが、
いい刺激を受けています。
当時は今と違って筆を日常で使っていたので、
線に力があり、生き生きとした抑揚があり、
解剖生理学もなかった時代の筋肉の躍動感の表現、
見えないもの、雷、水、風、火、気配などのダイナミックな表現、
日本にしかない神獣霊獣などユニークな形、斬新な構図
しかも今のように物が豊富ではなかったので、
一筆一筆に魂を込めて描かれたものだろうと
つくづく感心しています。
過去にいる彼らが実現してきた技術を受け止めて、
彼らが表現できなかったその先を表現していかなくてはいけない。
時間軸の中で見ればひとりの人生はあっけないけれど、
楔を打とうとした傷跡くらいは残せたらいいなと思いながら
今日も模写から学んで墨美神を描いています。
模写:「北野天神絵巻」(室町時代16世紀)の雷神。宮内庁三の丸尚蔵館
模写:「風神雷神図」より風神。河鍋暁斎(1871以降)河鍋暁斎記念美術館
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